潮高について
海上保安庁が発行する潮汐表は,港に出入りする船に潮高の変化を知らせるために作られたもので,通常,船は港湾内のいろいろな場所の水深が,潮の干満によりどう変わるかを海図を見て判断しています.
海図には場所ごとに水深が記入されているのですが,その一つひとつの水深は,これ以上海面が下がらないと考えられる干潮時の海面を基準にして測られています.
これを潮高の基準面と言います.
海図に記載されている水深は,その場所の深さが干潮時でもそれよりは浅くならないということを示しているのです.
日本海では特に海図の水深より浅くなることがあるので注意する必要があります.
水深は基準面から下に向かう深さであることに対して,潮高は基準面から上の高さです.
したがって,海図に記載してある水深に潮高を加えれば,その場所の満潮時や干潮時における海底から海面までの深さがわかるようになっているのです.
例えば,潮高の基準面が平均水面下120cmということは,基準面の上方120cmの所を中心にして,海面が上下動しているということであり,潮高から120cmを引くと平均的な海面(潮汐がない場合の海面)からの高さを知ることができます。
出典:「海洋利用の手引き-日本海編(普及版)-」(MIRC, 1997年)
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